七飯男爵太鼓創作会について
七飯男爵太鼓創作会は、七飯に新しい芸能を作ろうと志した青年有志らにより、昭和56年に結成されました。会名は、七飯の土地を実験農場として日本で初めて男爵芋の栽培を行い、戦後日本の農工業の発展に寄与した「川田龍吉男爵」に因みます。
現在、本会は「ひとの豊かな感性と郷里に根差した文化活動」を信条に掲げ、心身共にその拠点を七飯に置きながら、伝統楽器としての和太鼓による表現と向き合っております。会の先史を築いてくださった方々、活動を応援してくださる地域の方々、また和太鼓による文化活動・地域活動の精神を教えてくださる各地の先輩方に感謝し、今後さらに人の心に必要とされる創作和太鼓会として育って行きたく、これからも何卒宜しくお願いを申し上げます。
*七飯男爵太鼓創作会は、七飯町文化団体協議会に所属しています。
<ご挨拶>
七飯男爵太鼓創作会
第4代目会長 高橋理沙
当会をいつも応援・お支えくださる皆様、有難うございます。
明治の時代、七飯(当時の七重村)に男爵いもを栽培し、 華族なる身分を拭い去るごとく農夫らと大地に生きた「川田龍吉男爵」。 そして会の創設をされた先輩方が与えた「創作会」という名称。このような名を冠する当会。この土地に置かれた文化団体のひとつとして果たすべき役割は何なのか、考えを巡らす日々です。
近年、創作会は様々な領域の表現者様と共に活動を行っております。和太鼓、歌、洋楽器、朗読、芝居、そして作曲家さま、作家さまのお力… 。これは、和太鼓を柱とするこの広場が、「戦い争う力」ではなく「文(ものがたり)と化す力」を持ち寄る場でありたいという願いによります。 文と成し、音と成し、物語ろうとするのは、遠い町の偉人伝や、不朽の名作などではなく、私達が生きるこの土地で、耳を傾けると聴こえてくる、自然や人々の声、歌、祈りです。 そうして放たれた和太鼓のただの一音が、言葉を超えた想いを映し、聴く方の心に、かけがえのない一枚の絵を描き、どなたかの心に寄り添うものとなる瞬間を信じております。
当会を愛し、応援し、期待を託してくださる皆様のご存在と眼差し、 共に歩んでくださる皆様のご存在に、心深くより感謝を申し上げます。 常に成長途上の当会ではございますが、今後とも変わらぬご厚情を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
命あるふるさとの鼓動として。
誰かが明日を生きていくための鼓動や原風景として。
これからも、この広場を守って参りたく思います。
(2017年4月)